衛星放送協会

衛星放送協会は、協会会員社が提供する
有料・多チャンネル放送の啓蒙、普及発展を推進する団体です。

活動報告

衛星放送会長 年頭挨拶

2025.01.22

会長 滝山 正夫

会長 滝山 正夫

 皆さま、あけましておめでとうございます。
相次ぐ天災や物価高騰など、決して明るい話ばかりではなかった昨年でしたが、今年は大変穏やかな新年を迎えられたことをまずはお慶び申し上げます。

さて、昨年は、AI技術の進化が一層加速した年でした。特に、生成AIやディープラーニングの革新的な進展は、私たちの日常生活にも大きな影響を与えました。AIによる画像や動画の生成、自然言語処理の技術がクリエイティブの可能性も広げ、新しい制作手法が誕生いたしました。
我々衛星放送事業者としても、こうした新技術を積極的に取り入れ、ストリーミング放送や配信を組み合わせた新たな利便性の高いサービスを充実させ、既存の視聴者の満足度向上はもちろん、新たな視聴者の獲得にもつなげていきたいと考えております。

当協会も「衛星放送ワーキンググループ」でオブザーバーとして参加していた総務省の「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の第3次取りまとめが昨年12月に公表されました。
我々にとって急務であるインフラコストの低減につきましては、2029年度後半を目標に打ち上げる新規衛星には左旋中継器を搭載せず、BS、CS放送のハード事業者が共同で調達、打ち上げをすること、また、右旋帯域を有効活用しHEVC方式による2K放送を行うための制度整備を進めることが決まりました。
当協会としては、この取りまとめをベースに引き続き議論を深め、関係各位と協議の上、早期のインフラコストの低減に向けて取り組んで参りたいと存じます。

一方、オリジナルコンテンツ強化の一環として、2011年から開催している「オリジナル番組アワード」が今年で第15回を迎えます。
この第15回という節目にあたり、改めて動画コンテンツにあふれる中で、我々衛星放送ならではのオリジナリティあるコンテンツの制作を追求するとともにそのコンテンツを起点とした新規ビジネスの拡大にチャレンジして参りたいと存じます。

さらに、当協会では、コンプライアンス重視の姿勢を一層徹底してまいります。昨今、インターネット、SNS等、情報の真偽について問われる事象が多く見受けられる中、私どもは放送における信頼性の担保を重視し、会員社に向けては一層の啓蒙活動を進め、業界をあげて放送倫理の向上に努めてまいります。

衛星放送は地上波とインターネットの間にある、公共性と独自性のバランスが取れたメディアです。引き続き、個人の嗜好に寄り添うオリジナリティあふれるコンテンツと、信頼のおける情報とを発信するメディアとして視聴者の皆様とともに歩んでいく所存です。
衛星放送を取り巻く諸課題の改善に向けては、ここにお集まりの皆様、会員の皆様のお力添えが不可欠でございます。
今年6月には協会理事の改選もございますが、引き続き、協会活動への皆さまのご理解とご支援をお願い申し上げます。

最後になりますが、衛星放送事業のますますの発展を祈念するとともに、皆様とご家族のご活躍、ご健勝を心より願い、新年の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。

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