衛星放送協会は、協会会員社が提供する有料・多チャンネル放送の啓蒙、普及発展を推進する団体です。

活動報告

多チャンネル放送研究所 第6回発表会

2014.12.22

多チャンネル放送研究所は毎年秋にそれまでの一年間の活動をまとめる発表会を行っていますが、今回第6回目は12月3日(水)に明治記念館で開催されました。

発表会では研究所の3つのWGがそれぞれの研究内容を発表し、それを受けて所長の音先生からまとめの講義を頂く形で進められました。概要は次の通りです。

将来像予測WG:
「多チャンネル放送市場の現状『2014年多チャンネル放送実態調査報告書』より」 (笹島研究員)
笹島研究員

笹島研究員

多チャンネル放送事業者の収支状況について、収入ではIPTVと広告が売上比率・金額ともに伸びたことなどにより増加した。一方、制作費・購入費なども増加傾向にあり、結果として費用増が売上増を上回り、前年に比べて減収となった事業者が6割に上った。

加入者予測は2014年3月~2015年3月末にかけて124/8 SDサービス終了に伴い減少。以降はいずれのプラットフォームもほぼ横ばいで推移していくと予測されている。

経営課題としては、自社の加入獲得、業界の加入獲得ともに認知度アップが最重要とする回答が多く、また、業界の加入獲得のために配信などの次世代サービスは目先の加入に繋がるという回答数が少ないものの、業界の今後には必要とする見方がある。

配信系ビジネスでは既に実施している事業者がやや増加している一方で、必要性を感じていながらも現時点では対応不要とみなす事業者も増加。また重視度は前年に比べて減少しており、放送が優先と回答する割合が増加していることから、配信サービスは補完的サービスとの考え方の拡大が窺える。

放送の高度化としての4K放送/スマートTV事業においては、対応端末の普及、コスト増に対する懸念が強く表れている。

ユーザー分析WG:
「多チャンネル放送と有料動画配信サービス ~定量調査を踏まえた考察~」 (坂本研究員)
坂本研究員

坂本研究員

有料動画配信サービスの普及予測や影響について昨年実施したグループインタビューに引き続き実施した定量調査を結果を報告。

今年の定量調査の結果から、マーケットボリューム(ユーザー数)は有料動画配信サービスは多チャンネル放送の3分の1程度と、まだ普及段階の途中にあると考えられる。また、両サービスのユーザーは「属性が異なる」「契約検討時に比較対象ではない」「重視したポイントが異なる」など、現時点では競合となっていないように見られる。

一方で両サービスとも非利用層のポテンシャル層(サービスに興味がある)に対してヒアリング結果、特に20代は時間を有効活用できる有料動画配信サービスを魅力と感じ、利用意向が多チャンネル放送よりやや高い結果となった。他方、今まで認知されていなかった多チャンネル放送の魅力としては「見逃し視聴サービス」「高画質」「録画が簡単」が挙がった。

有料動画配信サービスは、今後デジタルネイティブ世代の成長とともに競合となる可能性が高く、その前に多チャンネル放送が取り組むべき施策として、編成の充実、新たなサービスの充実、プラットフォーム事業者との協力に取り組む必要であることが分かった。

コンテンツ論WG:
「多チャンネル放送市場の現状打破の為に ~実態調査と第1回シンポジウム(2014年8月27日開催)からみた考察~」 (岩本研究員)
岩本研究員

岩本研究員

実態調査の結果をもとにしたオリジナルコンテンツについては、自主制作番組の比率において放送時間ベースで10%以下が約半数を占めている。一方、外部調達番組の比率は放送時間ベースで10%以下と80%以上で2極化している。

今後については、自主制作番組を増やす予定としているチャンネルが昨年から増え、オリジナル番組制作は、主に独自性・専門性の開発の為に8割以上のチャンネルが行っているものの、番組制作コストの捻出が課題点として挙げられた。制作コストの捻出はプラットフォームとの連携を最重視、投下費用の回収は番組のビデオパッケージ化やマルチデバイスなどを重視している。

「4K/8K・スマートTV」時代の有料多チャンネル放送のシンポジウムからの提言としては、広告モデルであるがゆえに番組の同質化が不可避な地上波に対し、有料多チャンネル放送のコンテンツには活路があり、その為にはコンテンツ開発・宣伝手法の抜本的見直しが必要である。またネット上の動画コンテンツとの比較では高画質による差別化が困難となるので、プロの仕事でネット上のアマチュアとの差別化を図る必要がある。

その他4K・高画質化や専門性・差別化についても各事業者からの回答を踏まえた報告がされた。

音 好宏 所長:
「多チャンネル放送を取り巻く環境変化とその展望」
音 好宏 所長

音 好宏 所長

今回で6回目となった多チャンネル放送実態調査では、会員社が自分らの将来をどう見ているのかを調査し、将来予測WGがデータをもとに実態と予測の報告を行った。

コンテンツ論WGは実態調査からコンテンツの強化が必要となってくる一方、コスト面において厳しい状況であるが故に多チャンネル放送におけるコンテンツとはどういうものなのかというコンテンツ論を打ち出し、また他のメディア・プラットフォームはどう考えているのかを知る為のシンポジウムを開催。

今回で6回目となった多チャンネル放送実態調査では、会員社が自らの将来をどう見ているのかを調査し、将来予測WGがデータをもとに実態と予測の報告を行った。

コンテンツ論WGは実態調査からコンテンツの強化が必要となってくる一方、コスト面において厳しい状況であるが故に多チャンネル放送におけるコンテンツとはどういうものなのかというコンテンツ論を示し、また、他のメディア・プラットフォームの戦略を理解する為のシンポジウムを開催。

ユーザー分析WGからは有料動画配信サービスについて、現時点では多チャンネル放送業界にとって、明確な競合にはなっていないものの、少しずつ浸透していることが感じ取れるといった報告があった。

多チャンネル放送を取り巻く環境変化として中心になっているのは、地デジ後の放送の高度化であり、4K/8Kや動画配信の本格化、それに伴い放送法改正の動きなども見えてきている。

直面する課題点としては、マクロ的視座からは普及の踊り場感が長期化していること、スマホから抜け出してくれない若者のテレビ離れ、多様化するプラットフォームに似通ったコンテンツが流れることによる、コンテンツの希薄化などがある。ミクロ的視座からはオリジナルコンテンツは制作などによるコストの圧力、それがチャンネルのタグがついた状態で届いていない感、野球のようなキラーコンテンツの争奪、4Kという大きな潮流に対しての期待と同時にコストへの不安などがあると見受けられ、コンテンツの充実とプラットフォーム(Conduit)を総合して戦略を組む必要性に迫られていると感じる。

今後の多チャンネル放送を展望すると、来春からスタートするV-Highなどもあり、チャンネルのグループ化が進んでいき、メディア・グループ内の連携強化、さらにコストを削減するためのコンテンツのマルチ展開もあると推察される。ユーザーにとっては、セレクト5に代表とするような選択のしやすい「パッケージのダウンサイジング化」も進んでいくことが予想される。

これらを踏まえた新しい視座として、ハードルが高いことは承知の上で言うと、V-High、動画配信などが進むことからも、改めて「多チャンネル放送の編成の最適化」を再確認する必要があるのではないか。また制作連携やクラウドファンディングなど多チャンネルならではのオリジナルコンテンツの「制作の工夫」、あるいはローカル局、ゲーム業界などオリジナルコンテンツにおける「パートナーやシンジケーションの拡大」の可能性があると指摘したい。さらに、多チャンネル放送で生まれたコンテンツが、多チャンネル放送の中に納まる必要はなく、多くのウィンドウで流れることも考えられ、それを模索するならば「放送人材の育成」も不可欠であると考えられる。

開催日時 平成26年12月3日(水)
会場 明治記念館(港区元赤坂)
参加社数 63社・団体/148名

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スカパー東京メディアセンターの防災対策に関する説明見学会

2014.10.24

MPEG2方式による放送が2014年5月末に一部のチャンネルを除いて終了し、多くのチャンネルのプレイアウトや送出業務がスカパー東京メディアセンター(TMC)に集約されることとなりました。

多チャンネル放送の要である、そのTMCの防災対策は、各チャンネルにおける放送事業の災害耐性に直結するものですが、実際にTMCの施設や設備に触れる機会は、これまでほとんどありませんでした。

そこで、衛星放送協会 災害対策委員会では、スカパーJSAT株式会社様のご協力により、TMCの防災対策に関する説明見学会を企画、実施いたしました。

スカパーJSAT 山浦執行役員常務

スカパーJSAT 山浦執行役員常務

説明会は、10月10日(金)と17日(金)にそれぞれ午前と午後の部を設け計4回を開催し、また両日とも天候に恵まれ、絶好の「パラボラ見学日和」ともなりました。

まず説明会では、スカパーJSAT山浦執行役員常務から、TMCの「受電設備」「停電」「地震」「液状化」「水害」「火災」「セキュリティ」に関する具体的な想定や事例に基づいた対策の説明があり、災害に強い建物構造であることが実感されました。さらに衛星管制局のバックアップ体制やカスタマーセンターでの対応策についても触れられ、送出業務からお客様のサポートまで総合的に対策がなされていることへの理解も深められたのではないかと思います。

強固なCFT柱の上に立つパラボラアンテナ

強固なCFT柱の上に立つ
パラボラアンテナ

続いて行われた、TMC内部のさまざまな防災設備を実際に見て回る見学会では、6階(屋上)に設置された8基のパラボラアンテナ(壮観!)や、地下で建物自体を支える巨大なゴム製の免震構造、想定津波最大高に対応する館内防水壁、まさに「機械」そのものといった容貌の非常用発電機(ガスタービンエンジン3機)などを間近に見ることができ、座学の実感を体感に変える貴重な体験をすることができました。

地震力を抑制する巨大な積層ゴムとオイルダンパー   地震力を抑制する巨大な積層ゴムとオイルダンパー

地震力を抑制する巨大な積層ゴムとオイルダンパー

 

最後の質疑応答では、ハード面の災害対策だけではなく、その運用体制や教育などソフト面の強化が重要であり、万が一の際にはTMCと各チャンネルとの質の高い連携が望まれることを今後の課題として確認しました。

テーマ スカパー東京メディアセンターの防災対策に関する説明見学会
講師 スカパーJSAT株式会社
執行役員常務 山浦修平氏(説明会)
スカパー東京メディアセンター長 高田貴司氏(見学会)
開催日時 2014年10月10日(金)、17日(金)
会場 スカパーJSAT 東京メディアセンター(江東区新砂)
参加社数 37社 66名

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社会貢献活動~第1回衛星放送協会「スポーツGOMI拾い大会」

2014.10.07

衛星放送協会では、社会貢献活動の一環として、「第1回 衛星放送協会 社会貢献活動 スポーツGOMI拾い大会」を実施し、会員社から22社100名を超えるメンバーが参加いたしました。

「スポーツGOMI拾い」は、一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟が全国展開している活動で、ゴミ拾いをスポーツ感覚でチーム別に収集量を競い合うことにより、街を綺麗にすることと併せ、活動を通じ会員間の親睦を深めるというものです。

昨年度までは、社会貢献キャンペーンCMを制作し、会員各社のチャンネルにてオンエアを実施しておりましたが、今回は初めて、オンエアに限定しない施策として「スポーツGOMI拾い大会」を実施。13チーム(会員社22社参加)が赤坂 氷川公園周辺を清掃し、ゴミの収集量を競い合いました。

当日は天候にも恵まれ、朝早くから100余名の参加者・関係者が赤坂 氷川公園に集結し、「ゴミ拾いはスポーツだ!」という力強い掛け声により競技がスタート。赤坂5丁目から溜池山王駅の東西約1kmという広範囲で約60分間の競技が行われ、全チーム合計では85.8kgもの“GOMI”を赤坂の街から収集することができました。

 
 

中でも「Team Discovery」(会員複数社による混成チーム)は11.2kgのゴミを収集して見事優勝。優勝を逃したチームからはリベンジを望む声もあがり、大盛況の中、今大会は幕を閉じました。

今後も、当協会といたしましては、社会貢献となる活動を積極的に展開致します。

開催日時 平成26年10月4日(土)
会場 東京・赤坂 氷川公園
参加社数 22社 100余名

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第4回 衛星放送協会オリジナル番組アワード授賞式開催

2014.08.22

今年で、4回目を迎えた「衛星放送協会オリジナル番組アワード」の授賞式を、昨年に引き続き、7/17(木)に千代田放送会館にて行いました。多くの協会関係者、報道各社の皆様、約220名にご来場いただき、会場は満員、注目の中で行われました。

ご来賓には、昨年に引き続き、総務省 情報流通行政局長 福岡 徹様(お役職名は授賞式当時 現大臣官房長)、スカパーJSAT株式会社 取締役執行役員専務 田中 晃様をお迎えし、ご挨拶をいただきました。

授賞式では、オリジナル番組賞ではジャンルごとに選ばれた最優秀作品7作品、その他、奨励賞として3作品、これに加えて編成企画賞についても、最優秀賞、特別賞、奨励賞が各1作品ずつも選定され、全部で13の受賞作品が発表されました。各賞ごとにトロフィーの授与が行われ、審査委員長の吉岡忍様はじめ、審査委員からの講評をいただき、受賞者から番組への思いや、制作に至る経緯や裏話、スタッフなどの関係者への感謝の気持ちが伝わるコメント等が披露されました。また、番組の出演者の方にも参加をいただき、盛会のうちに授賞式は終了しました。
その後、立食形式のレセプションが1階のラウンジで行われ、受賞者、審査委員の皆様を中心として、懇親を深めていただきました。

授賞式の模様は、新聞、WEB、業界誌等の各種媒体で多数の露出があり、本アワードの趣旨である、「オリジナル番組の認知度向上」に関して一定の成果を出せる結果となりました。

吉岡 忍 審査委員長

吉岡 忍 審査委員長

 
トロフィーの授与

トロフィーの授与

主な受賞作品は、以下のホームページからご確認いただけます。
http://www.eiseihoso.org/award/2014/index.html

受賞者、ゲストと最終審査員の皆さん

受賞者、ゲストと最終審査員の皆さん

開催日時 平成26年7月17日(木) 14:00~17:00
会場 千代田放送会館(千代田区紀尾井町)
来場者数 220名

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一般社団法人衛星放送協会 6月記者会見

2014.07.01

2014年6月24日(火)、経団連会館において記者会見を開催致しました。

和崎信哉会長のご挨拶
和崎信哉会長

和崎 信哉 会長

今年は、衛星放送協会の役員改選が行われ、先ほど第3回社員定時総会におきまして、新しい体制が承認されました。私も一般社団法人衛星放送協会の会長職を拝命してから3期目がスタートいたしました。本日から気持ちを新たに、役員一丸となって有料多チャンネル放送の発展に向けて取り組んで参りますので、引き続き、ご皆さまのご理解とお力添えを宜しくお願いいたします。

私は今年1月の年頭会見で、「2014年は新しい放送サービスに向けて、コンテンツの進化を図る年」と申し上げました。その一歩として、衛星放送協会は3月に「次世代放送推進フォーラム」に参加致しました。また、総務省に設置された「4K/8Kロードマップに関するフォローアップ会合」にも構成員として加わりました。今後、有料多チャンネル放送事業者の立場で考え方や意見をまとめ、課題と向き合って参ります。

この6月2日には日本で初めて4Kの試験放送「チャンネル4K」が開始されました。これから次世代放送は、単に高精細映像を追求したサービスだけではなく、ハイブリッドキャストやスマートテレビといった通信を絡めたサービスといかに連携していくかが課題です。衛星放送協会としも、国民に期待されるコンテンツ開発を推進し、新しい放送サービスに向けて対処したいと思います。また、CS110度放送の2K化についても、次世代放送サービスと並ぶ検討課題だと考えております。

次に有料多チャンネルの契約数に目を向けますと、今年3月末で1,095万件と、昨年の1,103万件から8万の減少となりました。110度衛星放送、ケーブルテレビ、そしてIPTVの加入者は昨年より増加しましたが、124/128度CS放送の減少を補うまでには至りませんでした。当協会としても、この事態を厳しく受け止める必要があると思っております。2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、4K/8Kの放送が本格的に始まろうとしています。今後も関係団体と連携を強化し、加入の拡大に向けて取り組んで参ります。

最後に、衛星放送協会は昨年12月に、B-CASカードによる不正視聴の防止CMを制作しましたが、これを引き続き今年度も展開いたします。また、「違法アップロード対策連絡会」を立ち上げ、定期的に勉強会や報告会を催すなど、不正視聴の防止に向けて取り組みを強化しております。衛星放送協会は本日から新体制がスタートしました。これからも有料多チャンネル放送の拡大と放送文化の発展に向けて、一翼を担うよう活動して参ります。

オリジナル番組アワード審査委員長 吉岡忍氏からのご挨拶
吉岡忍氏

吉岡 忍 氏

今回で4回目を迎えますが、年々応募総数は増え、オリジナル番組賞87番組、編成企画賞27企画の計114件の応募をいただきました。現在、審査をしている最中ですが、どの作品も、力のこもった内容で審査も苦戦しております。多彩であって、深く、専門的である。そういった多チャンネル放送の趣旨そのままの番組が、今回も集まっています。査員がどのように厳しく、そして優しく批評するかも楽しみにしてもらいたいです。

 

 

多チャンネル放送研究所 音所長からのご挨拶
音所長

音 所長

昨年度は、定例の「多チャンネル放送実態調査」、「事業予測調査」を行うとともに、動画配信サービスにフォーカスした「動画配信サービスの利用状況と普及予測のための定性調査」を実施し、「多チャンネル放送の現状と課題 2013~14」報告書を発行いたしました。これまでの報告書に比べ、現状分析と課題克服に向けた一つの見方を提示するなど、蓄積と、分析を重視した内容となっています。このような報告ができるようになってきたのも、これまでのデータの収集、蓄積量が増えてきたからこそと自負しております。

14年度も引き続き、定例の「多チャンネル放送実態調査」、「事業予測調査」、並びに「視聴者調査」の3本の調査を柱としながらも、メディア環境の変化を注視しつつ、多チャンネル放送の普及に向けた課題克服策の検証、提言を行っていきたいと考えております。

CAB-J 滝山会長からのご挨拶
滝山会長

滝山 会長

昨年度のCS/BSペイテレビ広告の売り上げは、219億7千万円でCAB-Jが集計を始めて以来、最高の売上高を記録することができました。また伸び率も前年比109.3%と、高い伸びを記録することができました。この成長を持続させるため、本年度のCAB-Jでは、次の4つの方針をもとに活動し、皆様方を支援して参ります。

方針の1つめは、CS/BSペイテレビ広告市場の更なる拡大に向け、広告主、広告会社及び業界関連団体との連携・協力を推進すること。2つめは、機械式ペイテレビの接触率データの調査設計改善と更なる活用の拡大施策を検討・推進すること。3つめは、業務進行の標準モデルを賛助会員とともに検討し、さらに衛星放送協会発行の「広告放送のガイドライン2014」の製作に協力すること。4つめは、ホームページの充実とアクセス向上の施策を実施し、発信力を高めるとともに、接触率データ等を用いて、業界内外向けにペイテレビのプレゼンス向上を図ること。以上を実現するため、今年度より総務・広報委員会とメディアデータ委員会について副委員長をそれぞれ5名と4名に増員し、積極的な活動が継続出来る体制と致しました。この体制にて、皆様方の多大なるご協力を頂きながら、視聴者の皆様や広告主様のご支援を頂き更なる成長を目指して参ります。

左より、園田専務理事、井川副会長、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、滝山業務執行理事(CAB-J会長)、音多チャンネル放送研究所所長

左より、園田専務理事、井川副会長、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、
滝山業務執行理事(CAB-J会長)、音多チャンネル放送研究所所長

開催日時 平成26年6月24日(火)
会場 経団連会館

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放送コンテンツの海外展開に関する現状分析

2014.06.25

6月24日(火)第3回定時社員総会終了後、総務省情報通信政策研究所から主任研究官の数永信徳様を講師にお迎えして「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析」というテーマで最近の同研究所による調査結果をもとにご講演を頂きました。

主なご講演のポイントは次の通りです。

数永 信徳 様

数永 信徳 様

  • 日本のコンテンツ市場規模について2012年では11兆2,401億円、そのうち、放送コンテンツが約3割の3兆6,473億円。
    地上テレビ番組を対象とした放送コンテンツの海外輸出は国内市場規模の0.4%であり、国内市場規模が日本の1/10に過ぎない韓国の6.6%と比較すると大きな開きがある。
  • 放送コンテンツの海外輸出額の構成比率を見ると伝統的な番組放送権販売が約6割であるのに対してこれまでは先進的、実験的取り組みとされてきたフォーマットやリメイク権による海外展開も定着しつつあり、商品化権、ビデオ・DVD化権等が放送コンテンツ海外輸出額を増加させている。
  • 伝統的な番組放送権の輸出額はNHKと民放キー局が7割近くを占めるのに対してフォーマット権、リメイク権、商品化権などを含めた全体では民放キー局やプロダクションの割合が大きくなる。
  • ジャンル別では商品化権、ビデオ・DVD化権等を含めた全体ではアニメが6割近くとなり、ドラマ、バラエティが各々約16%と続いている。
  • 輸出先はアジアが全体の半分超(うち韓国が2割弱)、ヨーロッパは番組放送権だけでは2割にも達しないが、フォーマット・リメイク権、商品化検討を含めた全体では北米向けと並ぶ2割強。
  • 国別輸出額の割合を番組放送権と放送コンテンツ全体で比較すると、米国、英国、仏国向けの輸出額では何れも放送コンテンツ全体の割合が番組放送権の割合を上回っているのに対して、韓国向けの輸出額では番組放送権の割合が放送コンテンツ全体の割合を上回っている。

 

日韓での比較分析について次の通りのご指摘がありました。

  • 伝統的な番組放送権の輸出額では日本は韓国の約4割に過ぎないが、商品化権、ビデオ・DVD化権等を含めた放送コンテンツ全体では日本は韓国の約5割強とその差は縮まる。
  • ジャンル別では韓国の輸出額の約9割がドラマであるのに対して日本は4割がアニメ、それにドラマとバラエティが各々2割前後と続き、多様なコンテンツが展開されている。
  • 輸出先は韓国では9割以上がアジアであり、その中でも日本が6割以上を占めている。これに対して日本からのアジア向けは6割弱(韓国は2割弱)、それに北米と欧州が各々2割前後と続き、多様な輸出先が確保されている。

 

その他、日本での放送コンテンツの取り組み例として次のポイントが例示されました。

  • クールジャパン戦略
  • 放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)
  • 4K・8K

 

なお、今回のご講演は4月22日の総務省報道発表「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析」をご参照下さい。

開催日時 平成26年6月24日(火)17:00~17:45
講師 総務省 情報通信政策研究所主任研究官 数永 信徳 様
会場 経団連会館 国際会議場
参加者数 衛星放送協会 会員社 約120名

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ケーブルテレビ新プラットフォームの動向について

2014.04.28

衛星放送協会ケーブル委員会では講師に一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟審議役の岡村信悟様をお迎えして「ケーブルテレビ・新プラットフォームの動向について」をテーマにセミナーを開催しました。本テーマは昨年総務省で開催された「放送サービスの高度化に関する検討会」に於いて「4K/8K(スーパーハイビジョン)」、「スマートテレビ」と共に放送サービスの高度化を具体的に推進していく為に整備していくべきもの、として結論づけられたものです。

岡村様はまず現在のケーブルテレビの役割について次の諸点についてご説明頂きました。

岡村 信悟 様

岡村 信悟 様

  1. 現在のケーブルテレビの役割・位置づけ
  2. ケーブルテレビの現状
  3. 地域コミュニティと緊密な関係
  4. ケーブルテレビ事業者の事業規模
  5. ケーブルテレビ事業の売上高の推移
  6. ケーブルテレビ業界各社の規模比較(総接続世帯数)
  7. ケーブルテレビ規模別のサービス提供状況

 

続いて地域コミュニティと緊密な関係をもつケーブルテレビ事業についてケーブル局や大手MSOの具体的なコミュニティチャンネル事例を紹介しつつケーブルテレビの役割を次の観点から紹介されました。

  1. コミュニティチャンネルの存在価値
  2. コミュニティチャンネルの具体的事例
    ・キャッチネットワークによる災害情報サービス
    ・大分県竹田市
    ・蕨ケーブルテレビジョンによる地域見守り支援システム
    ・須高ケーブルテレビによる高齢者見守り支援システム
    ・中海テレビ放送による買い物支援システム
    ・ジュピターテレコムによる医療情報管理サービス「ポケットカルテ」

 

その後、後半ではケーブルテレビの課題と今後の展開について次のポイントにケーブルテレビの課題と今後について話を展開されました。

  1. 「ポスト地デジ」時代の地殻変動
  2. 動画配信サービスの認知度
  3. ケーブルテレビ業界の発展と変容(歴史的認識)
  4. 大手通信事業者との現状比較
  5. 事業者の連携協力(ネットワーク化)の必要性
  6. ネットワーク化の諸形態について
  7. プラットフォーム基盤整備に向けて
  8. プラットフォームの必要性
  9. 総務省「ケーブル・プラットフォームWG」検討の成果
  10. ケーブル・プラットフォーム推進WGの検討課題
  11. ID連携検討WGの検討課題
  12. 4K/8K推進WGの検討課題
  13. NEXT AJC-CMS実証プロジェクト
  14. 地域力の三角形(地域内連携の重要性)
  15. ケーブルテレビ事業者の将来イメージ

 

セミナー風景

セミナー風景

岡村様は日本の行政の中心と共に地方行政での経験もお持ちであり、ケーブルテレビの「プラットフォーム」と「地域に於ける役割」の両方を熱っぽく語られました。

 

 

開催日時 平成26年4月15日(火)14:30~16:30
会場 明治記念館
参加社数 53社 105名

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青少年健全育成活動 ~春休み、テレビ番組の制作現場を探検しよう!~

2014.04.14

倫理委員会では、衛星放送協会が目指す青少年健全育成活動の一環として、春休みの小学生とその保護者を対象に「スタジオ見学会」を開催致しました。

2回目となる今回は、会員社(株)囲碁将棋チャンネルのご協力のもと、囲碁番組制作体験および日本棋院東京本院の施設見学をしていただくこととし、一般からの公募で選ばれた5名の児童とその保護者が参加となりました。

当日は、衛星放送協会からの挨拶と見学会の趣旨説明に続いて、(株)囲碁将棋チャンネルの川瀬さんから衛星の模型を使用しての多チャンネル放送の仕組みの説明と収録体験を行う囲碁の対局番組の説明がありました。また、同社の嶋田さんからは囲碁が「礼にはじまり礼に終わる」という話や碁盤を使っての囲碁のルール説明があり、質疑応答の後には、実際に囲碁を打つ楽しいひと時もありました。

スタジオと調整室の見学では、子供たちがディレクター体験としてスイッチャー卓でテロップ入れを操作。その後、囲碁の対局番組収録を想定して、全員がMC(司会進行役)と対局者をカメラの前で順番に体験しました。

  

 

スタジオ体験の後、日本棋院の学芸員の方に館内を案内していただき、タイトル戦等で使用する特別な対局室「幽玄の間」やプロ棋士が対局を行う「洗心の間」を見学し、子供たちが実際の対局に使用されている碁盤に触れたり、免状室では落款(らっかん)体験もしました。

そして、その場の貴重な雰囲気は親御さんにも感じて頂くことが出来たものと思われます。

開催日時 平成26年3月26日(水) 13:00~15:30
場所 囲碁・将棋チャンネルスタジオ、日本棋院東京本院(東京 市ヶ谷)
内容 囲碁番組制作体験 および 日本棋院東京本院の施設見学
参加者 小学生5名(保護者同伴)

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第7回人材育成セミナー

2014.04.07

セミナー風景

セミナー風景

業界の若手人材育成を目指し、今回で第7回目となる「人材育成セミナー」が、3月20日15時から明治記念館で開催されました。 今回は「ネット時代におけるメディア展望」をテーマに次の3名の方々を講師にお招きして講演頂きました。

ジャーナリスト 亀松 太郎 様   ジャーナリスト 亀松 太郎 様
「ネット時代における動画共有サービスの展望」
アマゾンジャパン 安川 武 様   アマゾンジャパン 安川 武 様
「ネット時代におけるVODサービスの展望」
スカパーJSAT 小牧 次郎 様   スカパーJSAT 小牧 次郎 様
「ネット時代における有料多チャンネル放送の展望」

 

講演に引き続き18時からは懇親会が開かれましたが、懇親会には3名の講師の方々にも加わって頂きセミナーを踏まえたざっくばらんなやりとりや、参加者同士の交流が20時の予定時間まで活発に行われました。

開催日時 平成26年3月20日(木)
会場 明治記念館(元赤坂)
参加社数 25社 53名

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『違法アップロード対策に関する勉強会』の開催(著作権委員会・違法アップロード対策連絡会共催)

2014.02.26

古川易史様

古川 易史 様

著作権委員会では毎年会員社を対象に著作権セミナーを開催しておりますが、今年度は昨年発足しました違法アップロード対策連絡会との共催により、違法アップロードの現状と対策方法の共有を目的とする勉強会を開催いたしました。

尚、講演に先立ちましては、違法アップロード対策連絡会より、昨年8月に実施した会員社向け「違法アップロードに関するアンケート調査」の結果報告と勉強会開催の経緯を説明、又、ご来賓の総務省情報流通行政局 情報通信作品振興課 調整官 古川易史様よりご挨拶を頂戴しました。

 

講演1「コンテンツ業界における著作権侵害に対する取り組み」
高良仁久様

高良 仁久 様

鷲見和男様

鷲見 和男 様

(株)ソニー・ミュージックエンタテインメント
知的財産戦略グループ サイバーアクションチーム
チーフプロデューサー 高良 仁久 様
次長 鷲見 和男 様

■プロフィール
自社内に著作権侵害の対策専門チームを組成。国内外における自社コンテンツの著作権侵害に対し、業界団体、官民団体、関係省庁とも連携され、様々な対応と取り組みを実施されている。

【講演内容】
音楽業界における著作権侵害の実態と、権利者として取り組む違法コンテンツ(映像含む)対策の実績についてご紹介いただき、コンテンツ業界における重点課題についても見解を頂戴いたしました。

講演2「公的機関における著作権侵害に対する取り組み」
永野行雄様

永野 行雄 様

一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)
常務理事 事務局長 永野 行雄 様

■プロフィール
2002年、経済産業省、文化庁の呼びかけにより団体設立。
海外でのコンテンツの正規流通促進を目的とする中、官民一体となり、妨げとなる海賊版対策、違法アップロード対策に取り組まれる。

【講演内容】
海外(主に中国をはじめとした東アジア)における違法配信対策と実績、国内外の政府機関や関連団体と連携した取り組みについてご説明いただくと共に、海外対策の展望等について見解を頂戴いたしました。

講演3「監視・削除申請代行サービスの紹介」
小田志門様

小田志門様

イー・ガーディアン株式会社
取締役 小田 志門 様

■プロフィール
インターネット上のサービスやコンテンツの、監視・カスタマーサポート業務を中心に多岐にわたるサービスを提供。数社の放送事業者より「著作物監視・削除申請代行サービス」の業務を受託されており、放送コンテンツの対応実績も持たれている。


【講演内容】
業務受託する放送事業者の対策・対応実例の紹介、又、サービス概要と特色についてのご説明、アウトソーシングのメリットについて見解を頂戴しました。

 

勉強会

勉強会の最後には、事前に情報提供いただいた一般社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)の取り組みについての概要報告、ならびに違法アップロード対策連絡会としての指針が示されました。

一般社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)取り組み概要
地上波放送(NHK含む)のみでの取り組みとなるが、業務委託費として年間数千万円を充当。
1)フィンガープリント技術を用いた違法コンテンツの取り締まりとサイトへの削除申請。
2)一般視聴者からのご意見窓口の設置とサイトへの削除依頼。
3)放送コンテンツの検索・削除要請ツールの使用環境を会員社に提供し、自助努力をサポート。
効率的な取り組みで2013年度は10万件を超える削除要請を行った。

衛星放送協会 違法アップロード対策連絡会の指針
1)違法アップロードが有料放送加入侵害、解約増の根源である。
2)有料放送事業全体での状況把握と指標作成、早期対策への継続取り組みの重要。
3)国内外において、有料コンテンツの正規配信、正規販売など多角的、取り組みが大切。
セミナー終了後に記載いただいたアンケートにおいても、今後、継続した取り組みが必要な重点課題と再認識する結果となりました。

開催日時 平成26年2月14日(金) 14:30~17:00
会場 明治記念館(孔雀の間)
来場者数 43社 77名

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第15回倫理委員会・CAB-J共催セミナー

2014.02.24

第15回となる倫理委員会・CAB-J共催セミナーが、2月6日(木)に衛星放送協会会議室にて開催。昨年同様、公益社団法人 日本広告審査機構(JARO)の勝 俊明専務理事を講師に迎え、「平成25年上期 JAROの審査概況と見解事例」というテーマで講演を実施していただきました。

勝 俊明氏

JAROは2014年度で40周年を迎えます。勝氏からは、14年度の記念事業の取り組み内容をはじめ、「JAROの活動内容」「平成25年度上期の審査実績」「平成25年度上期の見解事例」「平成25年度上期話題になったテレビCM」、そして直近の課題でもある「消費税転嫁対策特別措置法」についての説明が行われました。

2013年度上期におけるJAROへの問い合わせ(広告会社や広告主からの照会や消費者からの意見や苦情)の総数は3,031件となり、前年同期比で114.8%増。特にクレームが163件と前年同期比で143%と急増しています。媒体別で苦情・意見が多かったのは、テレビ、インターネット、ラジオ、新聞、折込広告の順で、テレビは年々減少傾向にある一方、ネットは年々増加。中でもクレームが多かった業種は、通信事業のCMだったとの事です。

セミナーでは、25年度上期の見解事例として、景品表示法・薬事法における事例の説明や、意見等が寄せられたCM映像を見ながら解説され、興味を引いていました。

開催日時 平成26年2月6日(木)
講師 公益社団法人日本広告審査機構(JARO)専務理事 勝 俊明氏
会場 衛星放送協会会議室
参加社数 27社 49名

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災害対策セミナー

2014.01.30

災害対策委員会主催による「災害対策セミナー」が、1月16日(木)、危機管理アドバイザーの国崎 信江(くにざき のぶえ)氏をお招きし、NHK青山荘で開催されました。今回のセミナーは、会員各社においてBCPや各種マニュアルが整備されている中、新しい科学の知見を取り入れた防災対策や、女性社員への配慮を忘れないBCPのあり方に関して理解を高めてもらおうと開催されたものです。

国崎 信江氏

講演では、首都直下地震がいつ発生してもおかしくないと言われている現在、日頃から一人一人が負傷リスクを意識する必要があり、関東大震災(大正12年)を起源に持つ現在の防災を、平成時代の社会構造、環境に見合った防災に進化させなければ、被害を軽減する事はできないとご指摘頂きました。その上で、科学的実験映像を交え、直下型の短周期地震の揺れと長周期地震の揺れの違いを解説頂き、企業でも常に最悪な事態を想定した対策を講じることの必要性を説かれました。特に直下型地震の揺れの場合は、発生した瞬間に被害は決まってしまうため、有効な初動対応の行動を解説頂き、誰でも簡単に出来る身の守り方も参加者全員で実演しました。災害用品として、ヘルメットの必要性や、防災ベスト着用の有効性もご紹介頂きました。また、東日本大震災で実際に起こった事象からは、女性に配慮した滞留支援が必要であり、防犯ブザーを携帯する事の重要性や、滞留時、帰宅時の行動留意点なども詳細な解説を頂きました。

今回のセミナーでは女性の参加者が多く見られた事や、講演後に多数の質問があったことから、女性目線での災害対策への関心の高まりを感じさせられました。

テーマ 新しい知見で地震災害から職場と社員の命を守る~女性への配慮を忘れない~
講師 国崎 信江氏(危機管理アドバイザー 危機管理教育研究所代表)
開催日時 平成26年1月16日(木)
会場 NHK青山荘(表参道)
参加社数 28社 56名

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2014年年頭記者会見

2014.01.27

1月22日、衛星放送協会の新年賀詞交歓会に先駆け、元赤坂の明治記念館にて恒例の年頭記者会見が開催されましたので、会長、オリジナル番組アワード審査委員長、協会の付属機関から多チャンネル放送研究所所長と衛星テレビ広告協議会(CAB-J)会長のご挨拶を紹介致します。

和崎信哉会長のご挨拶
和崎信哉会長

昨年を振り返ってみますと、放送サービスの高度化に関する検討会において、2020年には、4K、8K、スマートテレビを組み合わせたサービスの本放送を行うというロードマップが決定されました。その受け皿として、5月には、テレビ局、メーカーが一体となり「次世代放送推進フォーラム」(NexTV-Forum)が設立され、次世代放送に向けた準備体制が整いました。9月には2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、ロードマップのゴールが明確になったことで、2014年は衛星放送協会関連各社が新しい放送サービス、コンテンツの充実と進化を図っていくべき、スタートの年だと思っております。行政、メーカー、番組供給者が三位一体の連携を図り、スピード感を持って、次世代放送サービスの課題に向き合う必要があると考えております。

その中で足元に目を向けてみますと、有料多チャンネル放送の加入契約者数は、昨年11月末の時点で1,093万世帯でした。2011年度に1,100万世帯を超えてから、加入者数は足踏み状態で、厳しい状況だと捉えております。多チャンネル放送研究所が衛星放送協会会員各社に調査した、現状と、1年後、2年後の状況をどのように捉えているかの結果を見ても、一様に会員各社“横ばい”さらには“減少”と、非常に厳しい見方をされています。

この状況の中で、有料多チャンネル放送を、もう一歩大きく伸ばすためには、新しいトライアルをしていく必要があります。専門チャンネル各社が、新しいジャンル、コンテンツ、番組編成を開発していくと同時に、チャンネルの枠を超えた新たな取り組みが必要になってくると思っております。各チャンネルの専門性を高めることは引き続き重要ですが、今の視聴者ニーズに応えていくためには、これまでの常識にとらわれない発想、例えばチャンネルを横断した企画や共同プロモーションといった、新しい可能性、新しい枠組みを探っていくことも必要ではないかと、会員各社に投げかけている状況です。

一方、明るいニュースとしては、CAB-Jの調査で、「年間平均接触率」が、2007年から6年連続で上昇しております。これは、放送事業者各チャンネルの専門性、番組へのこだわりや進化が、視聴者から支持されている表れだと思います。

“番組へのこだわり、進化”という意味では、2011年に「オリジナル番組アワード」を開催し、これまで3回実施して参りました。放送事業者は、多チャンネルならではのコンテンツ、編成という部分に軸足をおきながら、もっと新しいトライアルをしていく必要があるかと思っております。

そうした中で今年、第4回目の「オリジナル番組アワード」の実施を、本日決定致しました。
詳細に関しては、後日発表させていただきます。

さて、私どもは、2つの付属機関を持っております。ひとつは「多チャンネル放送研究所」。有料多チャンネル放送の中長期的な視点で、衛星放送の価値を高めるために、様々な調査、分析を実施していく機関です。その調査、分析、提言は、引き続き会員各社にフィードバックし、活かされております。これから衛星放送が次世代放送サービスとどのように向きあっていくのか、様々な市場調査を通じてその方向を探る必要がある現状では、「多チャンネル放送研究所」の活動は更に重要になると考えております。

もうひとつの機関として、「衛星テレビ広告協議会 CAB-J」があります。機械式接触率調査を効果的に活用し、さらには、東京、大阪で実施してきたセミナーの展開を地方にまで広げ、クライアントの方々に、衛星多チャンネル放送の魅力をさらに理解していただく活動に力をいれております。

いずれにおきましても、2020年東京オリンピックの年までに、4K、8K、スマートテレビという新しい放送サービスが構築されることを見据え、衛星放送協会の会員各社が切磋琢磨しながら、これまでの枠組みを超えた様々な施策を展開させて、次のステージに上がっていかなくてはいけないと思っております。衛星放送協会の関係各社が更なる発展のためにスタートを切るということが、2014年の課題だと考えております。

オリジナル番組アワード審査委員長 吉岡忍氏からのご挨拶
吉岡忍氏

2011年を第1回として開始され、今年は4回目にあたります。2011年は、東日本大震災があった年で、この年にスタートしたということには、象徴的な意味があります。戦後日本が60数年間にわたって、「豊かになろう」として築いてきた経済や政治や社会のあり方に本当に意味があったのか、と問う深い自省と懐疑が、この年に始まったからです。

そのなかで第1回目の審査が行なわれ、例えばドラマ部門の最優秀賞には、遺品整理を仕事とする青年が死の意味を考え、故人の輝いた人生を発見していくという作品が選ばれた。第2回目では、巨大な被災の喪失感を言葉ではなく、肉体のダンスによって表現する若者たちを描いた作品。第3回目では、蕎麦屋と影のありそうなお客の人生が、ありふれた蕎麦を接点に交錯し、逆転していく作品を選びました。

2011年以降の揺れ動いている現実のなかでは、制作者のイマジネーションや制作力も揺れ動いている。そんな状況下にいることに自覚的な作品こそ選ぶに値する、と私たちは考えています。あえて言えば、この不安と不安定さこそ、作品に現代の質感を刻み込むための必須の条件だからです。

地上波は、安定と安心にポイントを置き、その方向に視聴者を連れていくでしょう。しかし、衛星放送の制作者と視聴者はそれとは反対の方向に向かっているし、そこに価値を見いだしているのではないか。そして、そういう志向こそが放送表現の可能性を広げ、多様性を作り出していくにちがいない。アワードの審査員はそう考えながら審査してきましたし、今年もそんな作品が集まることを期待しています。

多チャンネル放送研究所 音所長からのご挨拶
音所長

「多チャンネル放送研究所」は、視聴者調査、実態調査、事業者予測調査という、3つの調査を継続的に行っています。多チャンネル放送の中長期的な方向性、課題についてデータを示し、一定の方向性を提言しております。とくに、昨年から、実態調査、事業者調査に関しましては、WEBで実施することで、回収率も高くなり、今まで以上に調査の精度が上がってきております。動画配信サービスのユーザー調査をグループ調査(定量)で実施してきました。

調査の多角化をより一層進めることによって、多チャンネル放送が持っている価値を多角的に、そして現場感覚を大事にしながら、分析していこうと思っております。

事業者は、現在の状況を非常に厳しくみている。だからこそ、媒体価値を高めるにはどうしたらいいかを模索している。そこに、科学的に検証、実証的に強みを示し、この研究で導き出した調査結果を、業界に活かしていただければと思っております。

衛星テレビ広告協議会CAB-J 河西会長からのご挨拶
河西会長

昨年4月から9月、上半期のCS/BSペイテレビ広告売上は107億円と前年比109%を達成することができました。これも、メディアの皆様のご協力、ならびに会員・賛助会員各社の取り組みの結果であります。皆様には改めて御礼を申し上げます。一方、下期はやや減速の兆しが見られ、厳しい状況でありますが、2013年度通期としては、前年度に達成した201億円は何とかクリアできると予測しております。

昨年度は東京、大阪に続き、福岡でも初めてセミナーを開催し、イベント企画や番組連動の販促活動など、柔軟性をもった取り組みを発表し、どの会場でも、良い感触を得られました。本年度も引き続き3地域での開催を予定しております。

機械式ペイテレビ接触率調査によりますと、ペイテレビの接触率はこれまでの6年間、堅調に伸ばしてきており、加入世帯数の伸びが厳しい中、視聴者の皆さまからの支持を確実に広げていると考えております。そして、接触率に加えて視聴者の行動特性など様々な特徴を丁寧にお示ししていくことが、これまでも、そしてこれからも大事だと思っております。CAB-Jとしても、CS/BSペイテレビ放送が比較的購買意欲の高い富裕層に多く見られている特徴と、個々の専門チャンネルが持つ感度の高い視聴者の特徴を今後も活かして、広告展開を図って行きたいと思います。

そのような特性や、チャンネルごとの様々な情報、そして様々な広告事例を、ホームページなどで積極的に情報発信をしていきたいと考えておりますので、本年もメディアの方々のご協力を宜しくお願い致します。

左から、井川業務執行理事、園田常務理事、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、河西CAB-J会長、音多チャンネル放送研究所所長

左から、井川業務執行理事、園田常務理事、加藤副会長、和崎会長、木田副会長、河西CAB-J会長、
音多チャンネル放送研究所所長

開催日時 平成26年1月22日(水) 11時~12時
会場 明治記念館 千歳の間

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