WOWOWとIPC(国際パラリンピック委員会)の共同プロジェクトとして2016年にスタートし、東京パラリンピック開催を見据え世界最高峰のパラアスリートに迫る大型シリーズ。勝負の世界はもちろん、人生においても自信に満ちあふれる彼らが放つ「これが自分だ!=This is WHO I AM.」という輝きを描く。世界中のトップアスリートの圧倒的キャリアや人生を通し、多様性を認め合う未来社会への貢献を目指す。
作品紹介
本エピソードに登場するのは、かつてオーストラリア兵としてアフガニスタンに派遣され、地雷により一瞬にして両足を失ったカーティス・マグラス。退役後、カヌーと出会った彼は瞬く間にアスリートとしての才能を開花させ、カヌー界を席巻。2016年リオパラリンピックでは金メダルを獲得した。番組では、その日常のトレーニングから重要な国際大会本番に加え、まるで映画のような彼のこれまでの壮絶な人生、さらには生き方・考え方に、圧倒的な映像美とともに迫っていく。各国の選手層がさらに厚くなる中、自身の活躍が障害のある人を勇気づけ、スポーツの力や無限の可能性を発信することになると考える彼は、東京パラリンピックでの連覇を狙う。
©WOWOW
作品動画
【審査員講評】
株式会社文藝春秋 執行役員 文藝春秋編集局長 島田 真
アフガニスタンの戦場で両脚を失ったカーティスはパラリンピックで勝利を目指す。彼の漕ぐカヌーが、海面や川面を進む様子はあまりにも静謐で美しい。選考会では、撮影、編集技術ともに圧倒的に優れているという評価もあった。
戦場から戻り立つこともできないカーティスを支える両親と恋人。彼はどうしてそこまでポジティブに生きられるのか。小さなゴールを作り何度もクリアする、その積み重ねが大きな結果につながっていくカーティスの生き方に揺るぎはない。「できなくなったことを考えるより何ができるかが楽しみなんで……脚を失う前よりいいよ」という言葉は、ウィズコロナの時代を生きる私たちに勇気を与えてくれる。