オリジナル番組賞 ドラマ番組部門
Kesennuma, Voices.
東日本大震災復興特別企画
~堤幸彦の記録~
TBSチャンネル (株式会社TBSテレビ)
大震災の被害と、どう向き合うことができるのか…。演出家、映画監督・堤幸彦が、ロケを通じて縁があった気仙沼の人々の協力を得て、万感の思いを込めて撮った作品。
東京から気仙沼を訪れた若者が感じた葛藤、地元の人々との出会いがもたらす変化、鎮魂の思いを痛々しいまでのリアルな空気感で描く。
作品紹介
東日本大震災の被災地・気仙沼。叔母夫婦を津波で亡くした生島勇輝、翔兄弟がボランティア活動のため現地を訪れる。がれきに埋め尽くされた街、終わりの見えない地道なボランティア作業。圧倒的な被害を目の前にして喪失感と無力感に苛まれる2人だが、現地の人々とふれ合うなかで、被災地にコミットする道を見いだしていく。それは同時に自分たち自身の生き方や内面と向かい合うことでもあった・・・。
この作品は筋立てこそドラマだが、生島兄弟は、気仙沼出身のアナウンサー生島ヒロシの息子。また、登場する気仙沼の人々には演出が一切つけられていない。家族や故郷を失った喪失感、何かをせねばならないという焦燥感…。2人が彼らなりの答えを見つける道程を、被災の圧倒的現実、地元の人々のリアルな言葉の数々とともに描いていく。
なお主題歌「春の永遠」は気仙沼出身・在住のシンガーソングライター熊谷育美の書き下ろし作品である。
【講評】:鴨下 信一 審査員
芝居は「虚実皮膜の間にあり」といったのは近松門左衛門だそうだが、場所・人・事件が大部分ノンフィクションで、しかも全体フィクションの気分がある番組を作るのは壮大な実験だ。
あの大災害を前にしては、制作者の心が萎えて、よくある構図にものをおさめてしまいがちだが、ドキュメントとドラマを(というよりこれはジャンルでいえばリアリティの延長だろう)融合させようという実験精神がいい。
私事だが、もう50年前に三井三池鉱のストライキ(戦争といわれた大争議)でぼくも同じような手法(しかも全部スタジオで)を使った(「イヌにも言わせてほしい」)。若々しい実験精神はいま衛星放送のドラマにもっとも求められるもののひとつだろう。これと時代劇のような文化的遺産の両立をどうしてゆくか。それが課題だ。
エントリー作品一覧
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