オリジナル番組賞 ドラマ番組部門
ドラマWスペシャル
人質の朗読会
WOWOWプライム(株式会社WOWOW)
「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞を、「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞するなど、数々の受賞歴を誇る作家・小川洋子の感動作を原作として、物語の力を視聴者に届けるべく、丁寧なドラマ作りを心がけました。
作品紹介
南米のある国でテロ事件が発生。長期化した事件は、日本人の人質6人全員が死亡という最悪の結果となってしまう。
2年後、ラジオ局の報道記者・中原(佐藤隆太)は、テロ事件で母親を亡くしたひとみ(波瑠)から連絡を受ける。
彼女によると当時、事件解決に動いていた政府軍は盗聴器を仕掛けており、中には人質たちの「声」が収められていたという。そのテープを手に入れたひとみは、母親の最期の時間を知ってもらいたいと語る。収録されていたのは、人生の一片の朗読だった。作家、主婦、工場経営者、ツアーガイド、会社事務員という職業も年齢もバラバラの人質たちの、日々の物語が語られていた。
【講評】 田中 誠 審査員
静かな感動を誘うドラマ。
朗読という一見映像向きではない題材を、「見せる」作品にした構成、脚色が見事だった。
人質が監禁されている廃屋を中心に展開するため、退屈しないだろうかと懸念もあったが、時間と空間(現在と過去、日本と南米)を操る映像作品らしい演出の妙で、2時間飽きさせなかった。
なりたかった小説家として死んでいった男性を始め、どんな人にも語るべきドラマがあり、名もなき人たちの何でもないエピソードに心が温かくなった。
審査会では、俳優の演技を評価する声が聞かれた。個人的にも、佐々木すみ江さん、左時枝さんら、ベテラン女優の深みのある演技が印象に残った。
なお、WOWOWからの出品では、『ドラマW「埋もれる」』も評価が高かった。WOWOWのドラマは、企画も演出も配役も一歩抜きん出ている。他チャンネルの奮起も期待したい。
エントリー作品一覧
はノミネート作品です
かすていら |
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Kesennuma,Voices.3 東日本大震災復興特別企画~2013 堤 幸彦の記録~ |
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幻の祝祭 ~1940東京オリンピック物語~ |
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鬼平外伝 老盗流転 |
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新・御宿かわせみ |
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天才脚本家 梶原金八 |
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ドラマW 埋もれる |
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ドラマWスペシャル 人質の朗読会 |
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